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マググリップ(Maximum Advantage Grip)の真実

意外とパーソナルトレーナーも分からずに使っているマググリップ・・・


こんにちは!先日やっとピラティススタジオのリニューアルが終わったので、かなーり以前から気になっていた事を書きます。

最近オープンしたジムなどでは、もはやデフォルト(初期設定)で設置されていると言っても過言ではないMAGグリップですが、(正式な表記はMaximum Advantage Gripなので、マググリップでは無いんですけどね(^_^; ホームページのアドレスもおそらく既にマックスグリップが商標登録されているのか、マックス”A”グリップとされているので本来はマックスグリップと呼ぶのが本家も嬉しいと思います)

これだけ一般的になったのに(むしろ一般の人が使うからか・・・)
マググリップ(こちらの方が一般化されているようなのであえてこちらで呼称します)本来の使い方(簡単に言えば握り方)をされていない方が非常に多いようです。SNSを見ているとトレーナーさんが間違った使い方で広告を出してる所もあるくらいです・・・


ちなみに、ボディメイクプラスワンでは2017年末頃から既にマググリップを導入していました。
当時、関東の人がアメリカで見たかなんかの記事をネットで見て、写真を見た瞬間に、これはかなり良さそうだなと思い、商品名を検索して、直接アメリカの本家から購入しました。
おそらく大阪で最初にマググリップを導入したのはウチじゃ無いかなと勝手に思っています(未確認)

で、実際使ってみると、こりゃ確かにイイネ!と店で使うだけじゃもったいないと、販売も一時期しておりました(現在はこれだけ普及したので販売しておりません)。直接店に買いに来られた方には使い方も説明して(そもそも背中の効かせ方も出来ていらっしゃらない方もいたので、ほぼパーソナル状態でしたが・・・)喜んで購入していただいてました。購入者の方の中にはパーソナルジムの経営者さんや、某連盟登録ジムの経営者さんもいらっしゃいました。(買い占めて売ってたわけじゃ無いですので転売ヤーとは言わないで・・・(^^;))

で、使ってる方には今更ですが、マググリップの形状、例えば回外位(手のひらが自分の方を向いている握り方)の物だとこのような形です。


線を引くと、こんな形です。

親指側が細くなっています。
手のひらが当たる部分がわかりやすい様に回内位(手のひらが反対側を向いている握り方)のモデルで角度を変えて見ると、

このような形です。また、正面から見ると、こんな感じになります。

ややこしくてスイマセン。
ただ、マググリップの形状はどのモデルも、向き(角度)(回内(手の平が前)、回外(手の平が自分側)、中間位(手の平が向き合ってる))(ナロー、ミディアム、ワイド、&最近になって知ったのですが、スリークオーターって幅も出ています)が違っていても基本握る部分の形状は同じです。
つまりこの握るところの形状がマググリップのマググリップたるところです。
マググリップの特徴を具体的に言うと2つあります。手首の角度と手のひらに当たる部分の角度です。
(幅や向きも特徴だろって思う人もいると思いますが、幅や向きに関しては他にも同じような物は出ています)

まず手首の角度ですが、よりわかりやすい様に中間位のハンドルの写真で見ると、

スマホのカメラだとゆがみで角度がわかりにくいのでなるべく角度が分かるようにアップで。

こんな風に手のひらが当たる部分が内側に傾いています。
実際に握ってみると、

こんな感じに手首が掌屈(手のひら側に曲がること)しています。
(手首の角度がわかりやすい様に親指をわざと人差し指側に逃がしています)
このポジションで握ることで普通の丸い棒を真っ直ぐ握っている状態に比べて握力で支えるだけでなく、手のひらの付け根部分(掌底)を押しつけることで握力のサポートが出来ます。
イメージで言うと、栓抜きで栓を抜くときの感じです。

栓抜きの下側が指で、上側が手のひらの付け根のイメージです(逆方向に栓抜きをしてる画像を探したのですがありませんでした)。こうすることで従来のパイプ状のハンドルに比べて握力を使わずにハンドルを把持する事が出来ます。

また、手首を掌屈することで、長・短の橈側手根伸筋群の緊張を抑制できるのでいわゆる上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の予防にもなります。

と言っても実際、ハードにトレーニングしてる人はほぼ皆さんパワーグリップやストラップを使っているので握力が負けて背中のトレーニングを追い込めないって方はそれ程いないと思います。

それよりも手首を掌屈させる事で背中の意識がしやすくなることが1番のメリットになります。
(すいません、一番大事なのにこのあたりのエビデンスが自分の中に無いです←あかんがな・・・)
昔、マッスル北村氏が背中のトレーニングで、”肩甲骨を回す”という表現をしていたのですが、僕の中ではこの肩甲骨を回すと言う表現が一番マググリップの感覚に近く感じます。

他に良い例えが無いかなーって考えたのですが、手首を曲げるだけで無く、肘も少し曲げて(肘が伸びている状態は実際には上腕2頭筋はストレッチがかかっています。腕の太い人ほどリラックスしてる状態は腕が曲がっているはずです)、バレエで言う所の”アンナバン”を作ってる状態で背中のトレーニングを行うイメージです。こうすることで腕を上腕肩甲関節(普通の腕の付け根)で動かすのでは無く、肩甲骨も腕の一部として動かす感覚が出やすくなります。

2番がアンナバンです。専門ではないのであくまで個人的なイメージですがこのポジションだと広背筋をアイソレーション(独立してコントロールする)しやすいです。
(どこかから怒られたら削除します・・・)

で、長々と書いていますが、一番皆さん間違えて使ってると思った部分が、握る場所です。
結構な人がマググリップの真ん中を握ろうとしているようです。

こんな感じ。普通のハンドルならこの位置で握るのがバランスも取れて良いと思いますが、、、

この位置で握ってしまうと横から見たらこういう感じになります。

僕の手は結構大きい方ですがそれでも親指を人差し指側に逃がさないと握れません。

ここでもう一度線を引いた写真を見ると、

こういう風に親指側が細く、また手のひらに対して斜めに接する様になっています。
で、手のひらを見ると、

開いてるときはこういう感じですが(余談ですが、背中のトレーニングでは小指、薬指、中指で引くようにすると良いです。人差し指にマメが出来ている人はあえて人差し指を緩めて握るように指導しています)

手を握っていくと、このように曲がっていきます。手相で言う所の、感情線と生命線で折れています。
コレは、親指は他の指と対抗して曲がることで物をつまむ事が出来る様になっているからです。いわゆるピンチ動作ですね。解剖で言うと対立(つまむ動き)、復位(つまんだ状態から放す動き)です。
で、この動きの部分をマググリップにあわせると、

こんな感じになります。結構上の部分を握る形。
わかりやすい様に、親指を開いた状態だと、

こんな感じ。ちょうどグリップの斜めの部分が母指球(親指の付け根部分)にジャストフィットします。
このポジションで握ることで、より手のひらが自然な状態を維持できます。
普通にジャンケンのグーを出したらこの形になりますよね?つまりそういうことです。

ちなみに、本家(USAのMAGのサイト)を覗いて、動画を見たら、

このようにどのモデルでも親指を回し込むポジションで握っています。
ただし、あくまで握り込むのは小指側をメイン、もしくは全体をバランス良く握る事が大事です。

上の写真は、親指側メインで握り込んだ状態です。手前側にハンドル自体が傾いてしまっています。
コレだと腕に力が入りすぎてしまいます。たまにこういう握り方をされている写真を見かけます。
ご注意ください。

正直、形を見た瞬間に、こういう使い方するんだろうなぁとイメージして、
こういう効き方するんだろうなぁともイメージ出来たのでいきなり購入したのですが、
実際ほぼその通りでした。逆に言うと、実物を触って使っているのにこの握り方ではなく、平たい部分だけを2次元的に握って使ってる人は背中の効かせ方も苦手なのかも知れません。
(ちょっぴり煽り系(苦笑))

ただ、背中に効かせやすいマググリップですが、やはり高重量で引くと握力が負けてしまうので、上級者は今までのパイプ型のハンドルでマググリップと同じぐらい効かせられるフォームを覚える方が結局はより強い刺激を当たることが出来ます。どんなにあがいても90kgの刺激は90kgな訳で、それだったらストラップ使って140kgで引く方が刺激は強いですから(※あくまでフォームを覚えたらです)。

あくまで、効かせ方を覚えやすいツールの一つと思う方が良いです。
って事で、流行の最先端?気取ってたけど、お客様にはトレーニング好きすぎてマシン改造が趣味の変態扱いされてしまっている、なぜかアンナバンを知ってるトレーナーがいる、ボディメイクプラスワンはここ!

では~(^_^)/

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